健康コラム

~“受動喫煙” を考える~

2017/05/11

~ “受動喫煙” を考える

 

日本において受動喫煙が原因で死亡する人は、年間約1万5千人に上り、そのうち全体の約50%(8千人弱)が職場での受動喫煙だとされています。(国立がん研究センターより)

5月31日は「世界禁煙デー」。これを機会に、“受動喫煙”について考えてみませんか?

                                   イラスト①

1、受動喫煙(二次喫煙)~副流煙による健康被害~

 タバコの煙には大きく二種類の煙があります。主流煙と副流煙です。 主流煙は、喫煙者がタバコのフィルターごしに吸っている煙。副流煙は、タバコの先から立ち上がる煙です。煙に含まれている有害物質(ニコチンタール一酸化炭素など)は主流煙よりも副流煙の方に多く含まれているといわれています。
 受動喫煙とは、本来タバコは吸っていないにも係らず、自分の周囲の喫煙者により受動的にタバコの副流煙を吸ってしまうことを指します。受動喫煙が健康に悪影響を及ぼすことは、科学的に明らかであり、心筋梗塞や脳卒中、肺がんに加え、子どもの喘息や乳幼児突然死症候群等のリスクを高めることがわかっています。

 

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2、残留受動喫煙(三次喫煙

 「残留受動喫煙」とは、タバコの煙が消えた後でも、喫煙者の髪の毛・衣類・部屋のカーテン・ソファ・車内などに染み込んだタバコの有害物質によって、第三者が健康被害を受けることです。「サードハンドスモーク」とも言われています。  タバコの煙から排出される有害物質のほとんどは、空気中ではなく物の表面について揮発するため、換気扇を使用したり窓を開けて換気を行っても、三次喫煙のリスクを排除することは難しいといわれています。

                                    イラスト4

3、栗田健保適用事業所従業員の喫煙率

 上記1、2では、受動喫煙にさらされる非喫煙者側の内容でした。では、栗田健保適用事業所の喫煙者の状況はいかがでしょうか。
 定期健康診断の問診結果より、平成28年度の全体の喫煙率は30.1%でした。喫煙率38.8%だった平成20年度から、平成24年度にかけては減少傾向でしたが、以降、横ばい状態です。
 また、
成27年度国民健康・栄養調査による日本人の喫煙率は18.2%ですので、栗田健保適用事業所の喫煙率は非常に高いことがわかります。

 08また、タバコは、お酒やカフェインを含む飲料と同様、寝る直前に吸うと睡眠を妨げてしまいます。喫煙直後のリラックス効果の後、一転して覚醒効果が数時間続くためです。

 

 

いかがでしたか?職場の同僚、大切な家族、そして何より自分自身の体を守るためにも、喫煙者も非喫煙者も、職場や家庭での現在の喫煙環境について考えてみてはいかがでしょうか?

  

※グループ会社毎の喫煙率を知りたい被保険者の方は、イントラネット掲示板【健保】Health Up News2017-5月号をご覧ください。

                               受動喫煙防止ロゴマーク

                       厚労省「受動喫煙のない社会を目指して」ロゴマーク

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